第22回APBDAシンガポール大会2025開催報告

第22回APBDAシンガポール大会2025開催報告

2025年8月22日(金)から26日(火)の5日間にわたり、シンガポール吹奏楽指導者協会(BDAS)主催、アジア太平洋吹奏楽指導者協会(APBDA)共催により「第22回APBDAシンガポール大会2025」が開催されました。

2022年の台湾大会は、パンデミックの影響により台湾の団体のみの参加となったため、国際イベントとしての本格的な開催は2018年の浜松大会(日本)以来、実に7年ぶりとなりました。香港、日本、マカオ、マレーシア、シンガポール、フィリピン、台湾、タイの8つの国と地域から、のべ27団体が集結。アジアの各国・地域を代表するバンドが一堂に会しました。

22日:オープニング・コンサート

8月22日、シンガポール芸術学院(SOTA)コンサートホールにて行われたオープニング・コンサートとともに5日間の会期がスタートしました。神奈川大学吹奏楽部金管セクションによるファンファーレが響き渡るなか、APBDAの旗が掲げられ、華やかに幕を開けました。

このコンサートには、英華インディペンデント中学吹奏楽団 (シンガポール)、サイバー・シンフォニック・ウィンズ(香港)、神奈川大学吹奏楽部(日本)が出演し、集中力の高い、素晴らしい演奏を披露しました。

フィナーレには、出演団体による合同演奏を実施。《Freude: March to Joy!》を作曲者ベンジャミン・ヨー氏自らの指揮により演奏されました。ベートーヴェンの「歓喜の歌」に着想を得たこの作品の合同演奏は、国境を越えた平和、希望、そして調和を祝うものであり、APBDAの理念を象徴する瞬間となりました。

23&24日:インドア・コンサート、アウトドア・コンサート

23日・24日の両日は、多角的な視点から吹奏楽を楽しむプログラムが展開されました。 シンガポール芸術学院(SOTA)コンサートホールおよび南洋芸術学院 — 李氏基金シアターとの2会場で、屋内コンサートが開催され、それぞれに個性豊かな高いステージを披露しました。

同時進行で、シンガポールの美しい自然や街並みを背景とした屋外コンサートも実施されました。世界遺産のシンガポール植物園、および近未来的な景観を誇るガーデンズ・バイ・ザ・ベイの2箇所で開催されたこのステージでは、ポップスや親しみやすい作品を中心とした演奏が披露されました。観光客や地元市民も足を止め、手拍子や歓声が沸き起こるなど、人々の心を弾ませる素晴らしい交流の場となりました。

展示ブース

シンガポール芸術学院では、ホールの側にあるギャラリールームに展示ブースが設けられ、参加者や来場者は自由に見学することができました。楽器や関連アクセサリーが紹介され、多くの人たちで賑わっていました。

25日:APBDA ショーケース・コンサート

会期後半の舞台は、シンガポールの芸術の殿堂、エスプラネード・コンサートホールへと移りました。 25日の「APBDAショーケース・コンサート」では、事前に映像審査を経て選出された団体が出演。アジアを代表するにふさわしい、圧巻の表現力とアンサンブルを披露し、会場は終始熱い拍手に包まれました。

26日:ガラ・コンサート

最終日を飾ったのは「ガラ・コンサート」です。シンガポール国軍軍楽隊および国立ユース吹奏楽団が出演し、世界的な作曲家伊藤康英氏を客演指揮として迎えました。氏の代名詞ともいえる作品や、シンガポールにゆかりのある楽曲の数々が、洗練された音色で奏でられ、大会の掉尾を飾るにふさわしいひとときとなりました。

クリニック、マスター・クラス

演奏会以外にも、指導者や奏者の育成を目的とした教育プログラムが開催されました。バンド・アカデミー・シンガポールでは25日、26日の2日間にわたり、ベンジャミン・ヨー氏、ブレット・ステンプル氏、黒川圭一氏、甘粕宏和氏、葉樹涵氏による5つの講座が行われました。

また、黒川圭一氏、甘粕宏和氏によるマスタークラスも行われ、マカオや香港の各バンドが熱心に指導を受けるなど、技術向上と指導法の共有が図られました。

参加団体

香港 (Hong Kong)

  • Cyber Symphonic Winds
  • Nova Wind Orchestra

日本 (Japan)

  • Kanagawa University Symphonic Band
  • Niconico Sounds in BRASS

マカオ (Macau)

  • Macao Pui Ching Symphonic Band
  • Macau Youth Symphonic Band

マレーシア (Malaysia)

  • Sri Kuala Lumpur Secondary School Wind Orchestra

フィリピン (Philippines)

  • Pasay City Symphony Band

シンガポール (Singapore)

  • Anglo-Chinese School (Independent) Symphonic Band and Wind Ensemble
  • Band Academy Singapore Ensemble
  • ITE Concert Band
  • Maha Bodhi Alumni Band
  • National Junior College Symphonic Band
  • National Youth Winds
  • New Gen Wind Symphony
  • Ngee Ann Polytechnic Alumni Band
  • Riverside Secondary School Concert Band
  • Rosyth Band
  • Saint Anthony’s Canossian Secondary School Concert Band
  • Singapore Armed Forces Central Band
  • Singapore Chinese Girls’ School Band
  • Singapore Wind Symphony Youth

台湾 (Taiwan)

  • Shui Shang Junior High School Wind Orchestra
  • Taipei Municipal Jinhua Junior High School Concert Band
  • Taiwan Lin Kou Junior High School Wind Band
  • Tung-Shin Junior High School Marching Band

タイ (Thailand)

  • Ratwinit Bangkaeo Wind Symphony

終わりに

この度、APBDAシンガポール大会に際し、ご参加・ご来場いただきました皆さま、ならびに開催にあたり多大なるご尽力をいただいた関係各位、そして素晴らしい音楽を届けてくれた1人1人の奏者に、主催者として厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

このシンガポールで分かち合った感動と学びを糧に、アジア太平洋地域の吹奏楽文化がより一層発展していくことを願っております。